Diary
2008年12月18日 - 件のページについて
前回の記事作成から1ヶ月弱経過してます。こんなの日記じゃねー!
UNIXシステムのコンテンツ作成課題は終わってしまったが、Honey Botリニューアルに向けてサイト構築は変わらず進めていく予定。
今回はUNIXシステムのトップページを飾った、あのページを題材にしようと思う。
デザイン関係の話で多少主観がキツくなるが、参考程度にご覧頂きたい。
考察:そもそも何故あのページはダメなのか
ソースコードはツッコミどころが多すぎてどう手をつけていいのか分からないので、デザインやサイト構成について「ダメな理由」を、とりあえずいつものように列挙することから始めよう。
- 背景色が原色
- リンクが極端にクリックしにくい
- そもそもエンターページがある
- テキストが中央配置
- テキストの基調色が分からない
- 青色アンダーラインのテキストがある
- 無断リンク禁止
「それは確かにダメだ」と思うものもあれば、「それぐらい良いじゃない」と思うようなものまであると思う。
それぞれの「ダメな理由」を、kdkdと、それでいてgdgdと語っていきたいと思う。
背景色が原色
まずこのページで一番目に付くのはこれだろう。背景が赤一色である。
で、そもそも原色とは何か?
狭義では「三原色」のことだが、ここでは「混じりけのない、派手な色」という意味だ。
では何故背景色に原色を使用するのはダメなのか?
答えは至極簡単。目に優しくないから。
文字ならいざ知らず、背景はもっとも視界の占有率が高い要素である。
原色系は網膜にある錘状体への刺激が非常に強い。
そんな色を長時間、それも視界の大部分を覆う形で見続ければ、当たり前だが目が疲れてくる。
誰が好き好んで目が疲れるページを長時間見続けると言うのだろうか。
ビジターへの視覚効果として、注目すべき場所に原色を用いるのは一向に構わないが、ページのベースとも言えるものをそこまで視覚的にアピールしてもしょうがない。
ビジターが落ち着いてサイト内を閲覧できるようなデザインを心掛けようと思うなら、背景色に原色を使用するのは論外である。
リンクが極端にクリックしにくい
これも背景の次に目に付くところ。
次のページへ移動するためのハイパーリンクが、ページ内を左右に走り回っている。
ちなみにmarqueeを使用した。
GUIでのユーザビリティ(使いやすさ)を考えるなら、サイト内ナビゲーションの事はしっかり考えなければならない。
サイト内を巡回する(コンテンツにアクセスする)ためのリンクはなるべく一箇所に集中させておきたいし、ページによってその位置が違っていたりすると不便だ。
ビジターが「アクセスしたいと思ったコンテンツに速やかにアクセスできる」ようなページレイアウトを考えるべきだ。
当然、リンクがウロウロ動くようでは到底使いやすいページとは言えない。極端すぎる例だけど。
そもそもエンターページがある
これはちょっと難しい問題。
エンターページとは、「サイトのコンテンツにアクセスするための入り口ページ」と思ってもらっていい。
エンターページが何故ダメか。
私は別にダメではないと思うのだが、場合によっては良くないのだ。
どういう場合はダメなのか。
私の思うダメな場合と言うのは、インデックスページにエンターページを持ってきている場合だ。
インデックスページ(index.html, index.htm, index.php …サーバの設定によって異なる。ファイル名を指定しない場合に表示されるページがそれ。具体的には、Apacheで言うと、DirectoryIndexオプションで指定されているページ)は、名前の通り「インデックス(目次・索引)」であるべきである。
つまり、「全コンテンツのトップページへアクセスできるページ」である。
インデックスページに設定しておきながら、ページ内に実際の(機能的な意味で)インデックスページへのリンクしかないというのは、もちろん目次とは言えない。(インデックスにしかアクセスできないのだから)
これはサイト構成として矛盾していると考えざるを得ない。
また、ビジター視点から見た場合も問題がある。
ビジターの目的はコンテンツであるにも関わらず、エンターページを経由しなければならないので手間が増える事である。
インデックス→コンテンツの2ステップが、エンターページ→インデックス→コンテンツの3ステップになってしまうのである。
ではエンターページが必要なサイトとは何だろうか。羅列してみよう。
- アクセスにユーザ認証が必要なサイト
- 性的な表現などにより、年齢確認が必要なサイト
- 表現に嫌悪感を抱く可能性のあるサイト(グロテスク・暴力的・差別的・etc)
- インデックスにフレームを使用しているサイト
とどのつまり、「ビジターを制限したいサイト」である。
それも、制限する目的がビジター主体のものがほとんどである。
さらに「ビジターに引き返す猶予を与えるためのページ」と言い換えられる。
ビジターにとって不適切(年齢・性癖・フレーム未対応)なサイトである場合、エンターページから引き返すことで、ビジターが意図しないコンテンツへのアクセスで不快感を抱いたり、ブラウザの動作に不具合が生じたり、いけない趣味に目覚める事を防げるのである。
こういったサイトを作成する場合、むしろエンターページを設置するべきだ。
しかしやはりインデックスとして設置するのは好ましくない。
enter.htmlなどという名前にして、外部からのリンクをそこに集中させるべきである。
ただし、検索エンジンから飛んできた場合は、通常はインデックスページにアクセスされてしまうのが問題ではある。
テキストが中央配置
これは多くを語らなくてもいいだろう。
文章は普通左寄せ配置である。
2?3行ならあまり気にならないが、あまり多くの文章がセンタリングされていると、行頭の位置が行によって違うので、単純に読み辛い。
ちゃんとしたドキュメントのテキストで、中央配置されているモノなど存在しない理由がそれである。
テキストの基調色が分からない
テキストには基調色がある。
なんのこっちゃ分からない人のために説明すると、「それが文章であることを示す色」である。
意識されることはあまりないが、無意識的に認識はしているという微妙なモノだが、大事である。
たとえばこのサイトのナビゲーション用のリンク(HomeとかProfileとか書いてるアレ)は「文章」とは言えない。
あくまでサイトを構成するパーツである。
それに対してここでこうやって書いてるものは「文章」と言える。
HTML文書は文書と言うだけあって文章が主役なので、「文章であることを示す色」は、比較的重要である。
ちなみにこのサイトの基調色は#333333である。(白背景に黒文字では視覚的に刺激が強いので、かなり黒に近いグレーを使用している)
件のページは、様々な原色を文書中で用いており、どれが基調色なのか分からない。
こういったデザインは、「文章」なのか「サイトを構成する部品」なのかイマイチよく分からないモノが散らばっている感じになり、落ち着きがない。
ビジターの心理的にも「不安定なサイト」と認識されやすいページデザインなのである。
何度も言うが、HTML文書は文章が主役なので、「読みやすさ」を意識してデザインしなければならない。
青色アンダーラインのテキストがある
ある程度いろんなサイトを見てきた人は、これがダメな理由がよく分かるだろう。
青色(#0000ff, blue, rgb(0, 0, 255)など)アンダーラインはハイパーリンクのデフォルトフォントスタイルなのである。
リンクでもないテキストにこれを使用すると、多くのビジターはハイパーリンクだと勘違いしてクリックしてしまう。
青色アンダーラインテキストの使用はもちろん、なるべくなら青色テキストの使用も控えた方が良いだろう。
逆に言うと、リンクテキストにはなるべく青色アンダーラインを使用した方が良い。(つまりデフォルトのまま)
無断リンク禁止
これもまた難しい問題。デザインではなくサイトのポリシーに関する問題である。
ちなみに私の個人的な意見となるので、適当に流して頂いて構わない。
「リンクをする時はご連絡下さい」とか「無断リンク禁止」とか「リンクはトップページにお願いします」とか、様々なサイトで見かける事がある。
逆に、「リンクフリー」「無断リンクOK」なども見かける事がある。
つまりサイトの管理者によっては断りなくリンクを張られるのを嫌がったり、逆に推奨したりするのだ。
ちなみに私はどっちも書きたくないし、一時期トップに書いてはいたが、やはり消した。
つまり私は「アンチリンクフリー派」と言う事である。
この「アンチリンクフリー」という主義はそこそこ見かけるのだが、たまに「無断リンク禁止派」と間違われるので、誤解を解いておきたい。
「アンチリンクフリー」というのは、「リンクフリー」という主義自体を認めない主義である。
イマイチ意味が分からないと思うので、もっと簡潔に言うと…
「Web上に存在するモノは公共の場に提供してあるものなのだから、リンクを張ることに許可が必要だと考えること自体がWebの理念に反しており、おかしい」という事である。
なぜそれが「アンチリンクフリー」と呼ばれるのか?
「リンクフリー」とわざわざ明言するという事は、「本来リンクには許可が必要」という前提の観念があるからである。
「そもそも公共の場の情報資源にアクセスする事に関して許可の有無を考える事、それ自体がナンセンス」という主義が「アンチリンクフリー」なのである。
Webという公共の場に…つまりアクセスされる目的で置いたものにアクセス・リンクする許可を求めるのは「情報資源の共有」という、インターネットが生まれてから今まで続いている考え方と相反するのである。
もしビジターを制限したいのであれば、そういう仕組みを管理者(ないし著者)が提供すべきである。
容易にアクセスできる環境に設置しておいて「アクセスする時は許可を取って!」と叫ぶのは、最早滑稽とも言える。
Webサイトは管理者の私有地ではない。世界規模の公共ネットワークの一端であり、公共の情報資源の一つなのだ。
また、「ディープリンク禁止」も「アンチリンクフリー派」にとっては忌むべき主張である。
ディープリンクとは、トップページ(インデックスページ・エンターページ)以外のページ(コンテンツページ)へのリンクの事である。
確かにトップページからアクセスされると、ログが取りやすく、ビジターをナビゲートしやすい。
管理者としては是非ともトップページからアクセスしてもらい、じっくりとなめまわすように自分のサイトを閲覧してもらいたいことだろう。
しかし多くの場合ビジターが欲しているのは「サイトを隅から隅まで堪能する事」ではなく、「必要な情報(=コンテンツ)を速やかに獲得する事」である。
一見さんで、Webデザインをじっくり評価したりコンテンツを余すことなくチェックしたりする事を目的にしてやってくる人は一部だろう。
ほとんどの人は検索エンジンや外部リンクから、「今、自分にとって必要なコンテンツ」を求めてやってくるのである。
そういったビジターのためにはディープリンクは必要であり、アンチリンクフリーの理念(Web上の情報資源は共有されるべき)から考えると、禁止する事はおかしい。
各コンテンツページからトップページにアクセスしやすい仕組みを整えればそれで十分である。
あとがき
ずいぶん長くなってしまったが、件のサイトに関しての考察はこんなところだろう。
Webサイトを作るうえで考えなければならない事は非常に多く、「コーディングポリシー」「デザインポリシー」「運営ポリシー(サイトポリシー)」など、分野ごとに様々な主義主張がある。
最も忌むべきことはそういった事を何も考えずにサイトを構築することである。
いかにビジターにとってより良い環境を構築するかを念頭において、あとは運営のしやすさ・SEO対策などを考慮していけば良い。
私もまだまだ勉強不足だが、常々「そういう事を意識しなければいけない」と自戒している。
偉そうな私見だが、少しでもWebの奥深さ、楽しさが伝われば嬉しいと思う。
